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「クライマーズ・ハイ」

題材と役者は素晴らしいんだけど、監督が独自につけたっぽいとこがなあ。堤真一が決断する時にインサートされる「母親と映画を見るイメージ」とか曲「モナリサ」の挿入っぷりとかは「え?そこにそれっすか?」という感じだし、「敢えて」悪くしてる滑舌とかもどうもね。「おおくぼれんせき」っていきなり言われても「大久保清連合赤軍」のことだってわからないし、「当時」と「現在」の繋ぎ方もせっかく没入してるのに興ざめな感じで。ついでにいえばタイトルのフォントだって話にはそぐわない妙なかっこよさで、どうかと思う。
しかし、それでもなお「大変な事態になった!」という演出にはゾクゾクくる。一触即発の場面の演出にも。
情報戦というかもはや諜報戦。いい。実に。
そういうのだけ丹念に積み重ねていけばいいのに。
どの役者も素晴らしいんだけど、かわいそうな役を地味に演じる西田尚美だけは「何か勿体ない…」という気になってしまうね。