（こたつでみかんをむきながら）
「はいどうもー」
「ドーン」
「そんなわけで今年観た映画に順位をつけましょう」
「ノブジャデッ。（みかんを握る）ビチャッ」
「おととい挙げた通りの順番で観たわけですが」
「１位は『ドーン・オブ・ザ・デッド』。以上ー」
「いやいや。早すぎです」
「そもそも２０本って少ねえな」
「手当たり次第に見ればそりゃもっと増えるんですが、これでも慎重に見極めてから行くもんで」
「見極めておいて『キューティーハニー』とか観るか？」
「いや、見極めてから観に行ったんですよ」
「手当たり次第に観りゃいいんだ。人が死ぬやつ。バンバン」
「いやーこれがなかなか」
「で、順位をつけると」
「あ、はい毎年『駄目だったな』って奴に線を引っ張るのと『これは絶対』って奴を丸で囲んでるんですよ。チラシの裏に」
「頼まれもしないのにな」
「いつしか始まったんですよ」
「んで、とりあえず」
１位『ドーン・オブ・ザ・デッド』
２位『スクール・オブ・ロック』
３位『下妻物語』
「は鉄板だろ。DVDを入手している事実が何より物語る」
「で、あとは…」
「ぬー」
「迷いますねー…」
「ああでもない」
「こうでもない」
「ケンケン」
「ガクガク」
「ブルブル」
「いやいや」
「んー。結局『くりかえし観たいかどうか』というのが選択基準になるのか」
「でもそうすると『二度と観る気はないがインパクトは強烈だった』って作品が漏れちゃうんですよね」
