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「五分後の世界 (幻冬舎文庫)」

五分後の世界 (幻冬舎文庫)

五分後の世界 (幻冬舎文庫)

今さら読みましてすいませんすいません。
村上龍は「コインロッカー・ベイビーズ」と、あとは「全ての男は消耗品である」しか読んでません。
関わった映画は完全スルー、完全スルーです。


話というのはまあ皆さんご存知のとおり、
「本土決戦に突入して50年、未だ絶賛徹底抗戦中!」の日本に迷い込んでしまった主人公が最後に…!という感じで。
途中やけにサッカー選手を引き合いに出すとことか何だか微笑ましかったり。
とにもかくにもこのタイトルが、ラスト一行を読んだ瞬間、まさに「歯車が噛み合う」快感を呼びますな。こういうのうまいよなあ。決めゼリフならぬ決めト書きっていうんかな。言葉ではなく、行動で理解する!
いや熱いね。
文学といえど、こういう瞬間が来るのがやはり好きだ。
旧日本軍に対する「ここ、あからさまに不合理じゃね?負けるべくして負けてね?」というみんなの思いが全て盛り込まれて
改善されている素晴らしい組織「国民ゲリラ」に痺れる。
にしても「非国民村」の不快さ加減は半端ねえ。