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僕たちの学校にメジャーリーガーがやってきた! 〜ボランティア野球選手ノリの挑戦〜


ここは四国にあるとある公立養護学校。この学校には身体的な障害を持つ子供たちが多く通っており
毎日勉強に遊びに勤しんでいる。しかし子供たちの中には様々な理由で楽しみを見つけることが出来ない子供たちが多くいる。
「何か子供たちに楽しみを与えてあげることが出来れば」と職員たちも考えていた。
そんなある日のこと、職員室に一本の電話がかかってきた。


「はじめまして。中村ノリダーズの中村と言います。近鉄の中村と言えば分かっていただけるでしょうか・・・」


それはその昔、パリーグで一時代を築いたノリこと中村紀洋さんからの電話だった。
ノリさんの話では障害を持つ子供たちに自分たちの野球を見せ感動や夢を与えたいとの事だった。
これだけの大物選手、試合の費用や選手のギャラなど金銭面の不安が職員の頭をよぎった。
しかしノリさんはきっぱりとこう答えた。「全くお金をいただくつもりはありません。子供たちの笑顔が僕たちのギャラですから。」


そしてそれから数日。ついに中村ノリダーズの一行と対戦相手の地元の消防団がやってきた。
校庭に作られるダイヤモンド。設営は全て選手たちが行う。また校門の近くでは残りの選手たちが子供達とキャッチボール。
試合前から子供たちは大満足のようだ。


昼休みのチャイムとともに試合が始まった。消防団相手にエース前川の凄まじい直球がミットに響く。
選手数は少ないものの試合のレベルは天下一品だ。子供たちは思い思いの方法で選手たちを応援する。
拍手をする子供、大声で叫ぶ子供、ジャンプする子供。中でも印象的だったのは目が見えない
少女がノリさんがバットをフルスイングして音を出すたびに大喜びする姿。
目は見えなくとも野球の素晴らしさ、感動は伝わるのだ。


試合はノリダーズの完勝に終わり子供たちは大喜び。選手たちも子供たちの笑顔が見れて大満足のようだ。
いよいよ選手たちとお別れ。子供たち一人一人と握手をする選手たち。中にはあまりの別れの辛さに泣き出す子供もいた。
「泣いちゃだめだ。またおじさんたちは君たちに会いに来ると約束するから」。
ノリダーズのストッパー中山さんは泣く幼女にそういって学校を後にした。


ノリさんは語る。
「一時はね、ぼくも自殺を考えた時期があったんですよ。無理な要望を重ねて顰蹙買った。
 そんな時僕たちを支えてくれたのがお客さんの笑顔だったんです。今の時代は暗い。
 夢をもてない子供がとても多いんです。そこで2年前から独立リーグでの試合をやめて今回みたいな
 試合を中心に行うことにしたんです。三振ってあるでしょ?あれっだってフルスイングすれば凄い音がするんですよ。
 だから目の見えない方にも野球の凄さを伝えることが出来る。感動はどんな形であれ伝える事が
 出来るんですよ。今日みたいに子供たちが喜んでくれると僕たちは野球やってて良かったと思う。
 選手も観客も一緒になって感動できる野球。僕は死ぬまで野球を続けていきます。
 生活が苦しくてもね。夢を与え、僕たちも満足する為に。」


ノリさん、中村紀洋の挑戦はこれからも続く

確かに完全に架空ではあるが、それがどうしたというくらいいい話。
個人的には中山さんのその後の行動が気がかりだ。
Club-NORIrarより)