honkyochiblog

さようなら、はてなグループ…

走馬灯大回転

ちょっと死ぬかと思いました。
それも爆死。
うちの店は危険物を取り扱っているので時々それを卸しに業者の人が来るのですよ。映画「マッドマックス2」のクライマックスでメル・ギブソンが運転したような形の、後部に「危」ってプレートのついた大型車で。
危険物は読んで字のごとくとても危険で、この危険物は揮発性が高くて非常に勢いよく燃焼するのですよ。
ほら、名古屋で爆発あったじゃないですか。TVで中継してた。
あの時は144リットル買ったうちの40リットルを持ち込んだとか。
40リットルであんな感じですよ。いいですか?
で、今朝は8000リットル卸してたんです。
卸す時、空気が入らなければ危険物が流れ落ちませんから、大型車の上の蓋を開けるんですよ。
そこから気化した危険物がもやーっと風景を歪ませながら出ていくわけですが、そんな折にですね、
何の前触れもなくいきなり咥えタバコの若造が原チャに乗ってパーッと入ってくるじゃないですか。
スカジャン着て茶髪でおちまさとがかけてるみたいなサングラスなんだか眼鏡なんだかよくわかんないものをかけてる非常に知的そうな青年が。
最初に気付いた社長が
「おい!タバコあぶねえ!」
と怒鳴ったんですけどその若造何言われたのかよく分からないのかそのままの姿勢でいるんですよ。
俺はといえばその時ちょうど大型車の横のバルブから危険物を搾っているところで。「その時、二人の距離は2m」ってとこでしょうか。
俺の抱えている鉄製の容器には危険物が10リットル弱くらい入ってて。
俺も振り向きながら何か言った気がしますね。
映画「クロスファイア」のクライマックスの矢田亜希子みたいにゃなりたくない気持ちも少しありましたから。
したらそいつ咥えてたタバコ手に取りました。
で、またそのまま固まるんですよ。

  • いいからまず火を消せ。
  • 敷地内から出ろ。
  • お前のそのタバコを中心に爆発が起きる。

そのようなことを取り急ぎかいつまんで説明したんですがおちの野郎
「あー…うぅ…えっとぉ…」
とかなんとか抜かしてお分かりいただけない。
現代社会においていかに人間同士が分かり合えないかを痛感するひとコマですよ。
永遠も半ばを過ぎた頃、おちはようやく車道に出るんですが、タバコを口に運び再び吸い始めるじゃないですか。
もはや感心する他ありませんよ。
これぞコンフリクト(葛藤)ですよ。各々のモチベーション(動機)が違うのですよ。
我々「火を消せ。みんな死ぬ」
おち「何か言ってる。あ、タバコもったいない。吸わなきゃ」
プハー
仕方ないその間に慌てて危険物を移し変えましたよ。
おちもそうこうするうちタバコ吸い終わって戻ってきて、こう言うじゃないですか。






「えっとぉ、満タンでぇ」














これは何ですか?
ゆとり教育の弊害?
BSEいわゆる狂牛病
グローバリゼーション?
儀礼的無関心
株式会社?
ウェディング?