honkyochiblog

さようなら、はてなグループ…

「母なる証明」

「世界は徹頭徹尾理不尽なものであり、誰もがその中でのたうち回りながら、なりふり構わずせめて自分の家族くらいを守るしかない!しかしそれにしてもこの理不尽!」みたいな、個人的に韓国映画でよく見かける線。日本だと理不尽から目をそむけ、フランスだと理不尽を前に首を振り、アメリカだと理不尽に対抗して8勝2敗、そんなイメージ。
まあ観ておいて損はないかと。後味がどうこう別にして、ポンジュノって監督ありきで作品が認識されてるのには確かにそれだけのことはある。あと母と息子の組み合わせなら二人で二千円みたいなキャンペーンするべき。
面会室のアクリル板にポツポツ空いた穴ネタ、久しぶりに見てちょっとうれしい。ウディ・アレンの確か「泥棒野郎」であの穴からパスタ差し入れしてもぐもぐ食べてたよね。
日本だとウォンビンの役は堺雅人あたりがやるのかな。日本じゃ目をそむける(=撮らない)から関係ないか。
というかね、ほんと個人的なことで、前にも書いたと思うんだけど、同じ町内、それも10メートルくらいの範囲にこういう「社会に適応できない息子と、それを溺愛する母親」って組み合わせがいて、一方の息子は窃盗癖があって、もう一方の息子は突然周囲の物や人を破壊する癖があって、ちょくちょく警察沙汰になって迷惑してるので、この映画全然フィクションでも何でもないっす。彼らは彼らで理不尽に対抗しているつもりなんだろうけどすごい理不尽な存在になってますよていうところでQ.E.D. 証明終了。