「タイトルの出方、かっこよすぎて吹いた」
「全体的にスピーディーでパワフルで、サービス精神満点でしたね」
「同じ監督の『テキサス・チェーンソー』、あれもリメイクだけど、こっちのが好印象だ」
「あれはオリジナルが圧倒的すぎたんで、リメイクすること自体得策じゃあないでしょう」
「正気じゃない状況で作られたものをシステマチックに再現するのは不可能だよな」
「『エクソシスト』もそうですが、監督が発狂して作ったものはねえ」
「役者が本気で『死ぬ、殺される』と怯えてるからなあ」
「でまあそんなわけで、オリジナルの1だけでなく、3くらいまでまとめて凝縮してリメイクって感じですね、これ」
「客が期待するのは間違いなくホッケーマスク被った、いわゆる『ジェイソン』だからな」
「時系列には忠実ですよね。実は息子が溺れ死んで発狂したママが大暴れしてたんです！→実は死んでなかった俺ジェイソン、布袋かぶって初登場！皆殺しだ！→マスクゲットだぜ！皆殺しだ！と」
「しかし何か、すごくソツがなかったな、今度のジェイソン」
「あー、観客が疑問に思いそうなとこと、こうすればいいのにと思いそうなとこをかなりフォローしてましたね」
「『全力ダッシュで逃げてんのに何で歩いてるジェイソンが先回り出来るんだよ』とか」
「ジェイソンも全力ダッシュでしたねー」
「『警官がいきなり殺された！』『早くその死体から銃を取れよ！』『あっもう取られてる！パトカーのキーも！』みたいなのもな」
「今度のスタッフ、すごく常識的な人なんでしょうね」
「のわりに、『それはどこから電源引いてんだよ』みたいなのもな」
「盗電でもしてるんですかね？」
「あんな辺鄙な場所でなあ」
「ガソリンかっぱらって発電機回してたり？」
「秘密基地も充実してたからなあ、ありえっかなあ」
「あ、アジア系の彼、『ラスベガスをぶっつぶせ』の盗癖のある彼ですね」
「アジア系と黒人が入ってるとこも政治的に正しい感じだな」
「警官の人は『24』の1で娘の同級生の保護者のふりして実はテロリストの人だったり、『セルラー』でキム・ベイシンガーの旦那だったりする人ですね。リチャード・バージっていうんだ」
「ああ、『ホステル2』で競り落とした金髪美女を拷問しようとして手元が狂っていきなり致命傷与えちゃってやりたかった拷問が出来ないって落ち込んで思わず殺さずに部屋を出てってルール違反ってことで犬に噛み殺されてグチャグチャになって死ぬバカビジネスマンの人か！」
「あ、ネタバレを含んでました！」
「そういうことは早く言えよ！」
「あんただろ！」
