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「POV〜呪われたフィルム〜」

RTされてきたこのツイート見て急遽行った(存在も知らなかった)んだけど、いや、すごいw
小中=鶴田理論でホラー好きにおなじみ、Jホラーの開拓者たる鶴田法男の、自身のメソッドの集大成およびそこからの発展形、という作りなんだけど、発展のさせかたにさすがにふいた。これはふく、どうしても。怖いのにふく。そしてふいたにもかかわらず、ラスト1秒で突然かっこいいという。なんだこれw何を見ているんだ、という。さあさあ気になる方は劇場へ!
まあ総じて言うと、モキュメンタリーとしてすごくよく出来ているというわけでないけど、噂にたがわぬ終盤の神(いや、霊)展開によって、劇場で観ないと意味がない代物に膨れ上がったという。なんというアクロバティックな一点集中ぶり。観ればわかる。これは自宅のモニターじゃだめ。

◯事務所主導の、志田未来が司会のケータイ配信番組のメイキングという設定はなかなか絶妙。極少人数のスタッフに適当きわまりない企画というのがなんともありそうで。ああ、ゲストとしてやってくるアイドルオーラのある子、川口春奈(ポカリとか三井のリハウスのCMに出てる子なんだ。じゃがりこも)も同じ研音なんだwこの会議室も実際に研音のなんだろうか。もはやそうであってほしい。
◯ただディレクター側の会話がそううまいこと入るかなとか、ちょこちょこ気にはなった。別にいいけども。
○何種類かある怖い動画、渡り廊下の窓の顔のようなものは怖かったな。でも絵として怖いのはあそこだけ。最初の会社の窓のとかはイマイチ。形状的に。劇画の絵みたい。まあ全部が全部完璧な怖さならいいってもんでもない(たぶん、麻痺する)のが映画として難しいとこだけども…
○霊能者役の人、なかなかよかったのに。序盤以降出番がなくて残念。そういうものだけども。
○おかげで実名コンビ以外はけっこうきびしいことに。もうちょっとなー。いい人いなかったかなー。男性ふたり、もうちょいどうにか…
◯これはでも、モキュメンタリー製作が必然的に持つ難しさだよね。リアリティのためには生死すら不明な無名の人物に出てほしいけど、あんま無名だと演技力というか「こういう人、いるよなー」と思わせることもキツいという…
◯女性ふたりはけっこういい。学校の先生も、助監督?の人も。
◯「これなら水の上に立ってるはず…」を実地で否定するとこよかった。一辺倒じゃないの大事。まあ、否定しても駄目なんだけどね!
◯いよいよ霊現象が頻発すればさすがに見せる。エントランスに出てくるところが最高だった。あれはやばい。
◯学校篇はそんな感じで、ちょいちょいいいカットがあるんだけど、マネージャーの放送室での告白やディレクターの〆の言葉でずっこける。もうちょい頑張れよ…
◯で、おそろしいことにここからが本番…!さんざんな目に合った弊社社員(マネージャー)の治療費を出すためか、このメイキング画像の劇場公開に踏み切ることに!かつその試写を主演コンビだけ向けに開催して観てる様子を「こちとら自腹じゃ」方式で録画もすることに!芸能界怖ぇえ!
◯しかし、それも含めて「彼女たち」の思惑通り…!このくらいのハンデ、なんでもないで!うちかてこの業界で一旗あげるんや!
◯映写室の座席を、インベーダーゲームみたいにズイッ、ズイッと前に来る人たちも怖くて笑った。みんなで打ち合わせしたんかwサービス精神アリアリだ!
○そして試写篇クライマックス、幽霊目線を禁じた、自身の理論を大胆に破るとこには痺れた。というかその切り返しカット…!これはさすがにこらえきれずにふいたよ。そりゃふくわ。いや、前フリはちゃんとあるんだけどさ、思い返せば。にしてもこれは!w
○でもって志田未来のラスト、ギリギリの瞬間のいきなりのキメ台詞には震えた。さすがだ!と思った。いやマジで。そこまでビビりまくるだけだったけど、あの一言できっちりこの映画の主演女優になった。なんだかわからんが、とにかくよし!
◯いやーすごい。こういう逆転の仕方をする映画、久しぶり。


○ただ(一瞬だけど)ボロボロの赤いドレスの女は今さらどうだろう。割と真剣に思うんだけど、ワンピース姿の幽霊女性は封印した方がいいんじゃないのか。あまりに何度も駆り出されすぎた。