honkyochiblog

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「嫌われ松子の一生」

ようやく見たという。TSUTAYAの半額キャンペーンで邦画を借りるよ第一弾
いやー最初のうちがつらかった。再生止める寸前までいった。
どうにも演出が最初っからふざけすぎというか浮かれすぎというか、「下妻物語」だってそれはそうだったんだけど、あの冒頭の時速30キロで爆走する原チャリには乗り込めた自分でも、こっちのバスには全然乗り込めないうちにいきなりおいてけぼりというか、演出過剰な気が拭えなくて、それがもうどうにもイラついて。それはもう冒頭の現在から、さかのぼって教師時代(の修学旅行のくだりあたりから)あたりから、しばらく延々と。なんかあれ思い出したよ、『ナチュラルボーンキラーズ』のホームコメディ風にヒロインの少女時代の虐待されぶりを茶化した演出。もうねえ、迷いつつ「こんなもんかな」「こんなもんだろ」で流して演出撮影してねえか?という疑いが晴れずで。発端であろう場面の演出その他を妙に演劇的にコミカルにされてもねえ。ここは教師もののフォーマットをきっちり借用しちゃう(でも展開は倍速で)とかで良かったんじゃねえのかなあ。カンニングのあいつとか使ってる場合じゃないと思うし、ホクロの毛とかもどうでもよくね?あの場面で。どうしてああいうことになってしまったのかあれじゃ全然納得できないし。
トルコ嬢(原文ママ)時代の同僚役はボニーピンクか…ああ、そうなんだという感じだな…女囚時代の土屋アンナと役を交代した方が良かったな…。
でもまあ、トルコで稼ぎ始めるあたり(なぜスポ根ものかカンフー映画的な特訓に!とようやく喜んでツッコむ)からようやく歯車が噛み合い、女囚篇で完全に軌道に乗れた。あとはまあ、それなり。いささかくどいというか噛んで含めすぎな気もするけど、こんなもんかなあとも思う。躁っぽい演出もなくなるし。
ああ、晩年の激太りした松子が光GENJIの内海に突如としてハマるのは「桜っ子クラブ」の司会やってたからなのかなー。原作にある展開なのかな。
本人が特殊メイクで太るわけだけど、ああいう場面でもやはり女優さんに気を使ってしまうのか、目に力が漲ってて(アイランプって言うんですか、光の点があるままで)、ああなってるとあんまり廃人感が出ないよね。
あ、黒沢あすかは良かった。