honkyochiblog

さようなら、はてなグループ…

逆境から生還せよ

とにかく今回最大のポカは、「卒業証書は置いてきた」って言っちゃったことだ。
あれはいかんかった。せめて「紛失した」か「盗まれた」って言っておけば。
「なんで?」って聞かれて何て答えんだよ、「置いてきた」って言っちゃってよ。「いやなんとなく」か?
「紛失した」もしくは「盗まれた」とさえ言っておけば、アメリカから戻ってきて駅前でビールケースの上に乗って、こう言えたのに。
「お集まりの皆さんに、ここで、アメリカでの!私!古賀潤一郎自身の!調査結果をお伝えしたいと思います!
 私!古賀潤一郎は!アメリカ留学中!大掛かりな詐欺に合っていたのです!」
記者「…詐欺?」
古賀「出発前にもお話ししました通り、私、古賀潤一郎は、ペパーダイン大学の卒業証書を、現地の弁護士から受け取りました。しかし今回の調査で、当時も今も、該当するような弁護士は現地に存在していないことが判明したのです!」
記者「だから?」
古賀「今回のこの騒動のそもそもの発端は、私の大学時代の卒業論文、略して卒論にあるのです。
 私古賀は大学時代、テニスにいそしむ傍ら、経済学を専攻しまして、『プロセス』と名づけた画期的な市場予測方程式を開発しまして、その全てを論文に起こしていたのです。そんな折り、大富豪らしいジミー・デルなる男と知り合いまして、彼から「NYの妹に渡してくれ」と小包を預かり、私は飛行機に乗りました。ルームメイトのクラインに「FBIにいる従兄弟に聞いた話では、見知らぬ人に頼まれた荷物は麻薬だったりする」と聞かされたのを思い出して不安になった私は、機内のトイレで中身を確認しました。中身はただのテニスの教本と手紙だったのですが、開けた時その本を破いてしまったらしく、NYに着いてから同じ本を探すはめになりました。なんとか古本屋で見つけたその本を届けたのですが、そこの守衛に預けたせいで「妹が待ちぼうけを食らった」とジミーの機嫌を損ねることになってしまったのです。大学の寮ではクラインと喧嘩しまして、「お前の開発した『プロセス』の権利はバカ話の相手をしてやった俺にもある」と逆ギレされる始末でした。その時ちょうど謝罪してきたジミーに、テニスを取るか経済の道に進むか、身の振り方を相談したのですが、その時何かがおかしいことに気がつきました。そしてジミーと別れますと、今度はFBIの捜査官だという男が近づいてきまして、なんと彼は詐欺師だと言うではありませんか!正直、私、混乱してきまして…
 (1時間半経過)
 …と、いうようなわけで、私は今の今まで、ペパーダインなる大学を卒業し、全米のテニスの大会で優勝した、と完全に信じこまされていたのです!合点していただけましたでしょうか?」
みたいな。
そこまで語られれば俺もう降参。支持に回る。ガッテンボタン連打する。『プロセス』のコピー買う。