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さようなら、はてなグループ…

「No1 in HEAVEN」ナイト@スナックニッポニア

8ヶ月ぶりだよスナックニッポニア。そしてさようならスナックニッポニア。
主に見たのは

  • 佐伯誠之助ライブ映像
  • ゴールドマン諸作品+ライブ
  • 杉作J太郎アニメを語る」ノーカット版

というラインナップ。
佐伯誠之助ってアーティスト、全く知らなかったけど凄かった。
謎の自作ギター(スイッチばかりで弦がない、もうそれギターじゃないですよねって代物)で演奏したり、不倫して家出てった父に対する母の呪いの言葉の詰まったテープを素材にしたり、その母の煮たタケノコを食べてみたりのやりたい放題。
って、サマソニにも出たことあるんだ!どのネタやったんだ(ネタって言うな)。



ゴールドマンの諸作品も凄かった。アートビデオってメーカーで作ってたAVはAVって括りだから社長とお客に怒られたけど、ビデオアートを作る会社だったら大正解の、美術館のど真ん中にモニター積み上げて金網とかで覆った環境で流されてれば美術評論家に「現代社会への警鐘だ」と語られてる映像ばかり。作者本人に代わって作品の意図を説明できる、いいキュレーターさえついてれば今頃現代アートの巨匠で村上隆とかパシリにしてる頃。
「なま」シリーズは全編主観映像・ワンカット一発撮りで送る、いまや一大ジャンルとなった「ハメ撮り」の先駆け的存在(だそうだ)。途中でトチったら最初からやり直したそうで…って言うのは簡単だけどすげー!そしてこれが無かったら「クローバーフィールド」も「PVC-1 余命85分」も無かったわけですよ!(と、会場でも言った。俺が)…しかし3作目凄かったなー。だだっ広い公園で「お茶に行こう」と女性に声をかけた男(ゴールドマン)が、女性に無視されて逆上してお茶お茶うわ言みたいにつぶやきながら追っかけ始めてからの数十分を主観映像のワンカットで撮る作品なんだけど、何が凄いって、激しい抵抗にあって最終的に女性に逃げられちゃうwやっぱ右手でカメラ持ってると左手しか使えないからなーw。いやー、要所要所で構図が決まるのもさることながら、見てるうちに襲う側の男に感情移入し始めてしまう(と、会場にいた女性も言ってた)のも凄い。すごい息切れしてるし。
でもって「お前が作った八本の総集編作れよ」って言われたときゴールドマンが出した結論にも呼吸困難になるほど激しく吹いた。
いや普通さ、総集編って、それぞれの名場面みたいので細かくつないで作るじゃないですか、AVに限らずさ。
でもゴールドマンは違った。そんな凡庸な、誰にでも思いつく方法は取らなかった。

画面を「田」みたいに四分割して、四作品を一気に流した!
そして当然四作品の尺は違うから、

早送り等で帳尻を合わせた!全部で八作だから後半も同じだ!
しかしすげーなワンカットの映像作品を四分割で同時上映って!
マイク・フィギスの「タイムコード」より何年早いのか!

まあそれぞれのエピソードは交錯したりしない(と思う。多分しないだろう…いやもしかして…)けど!
信じられない。こんな総集編、作る方も作る方だけど売る方も売る方だ。
ライブも凄かった。なんか凄かったしか言ってないけど、凄かったんだからしょうがない。
このような映像撮ってた人が、今この場で「こないだのハメ撮りで全然勃ちませんでした!」という内容の曲を歌ってることの凄さというか。
〆には

↑のカラオケ字幕つきバージョンが流れて、それに合わせて熱唱!
これさ、コンテとか動きのメモはおろか、バミってすらいないらしいよ!


で、いよいよお待ちかねの「杉作J太郎、アニメを語る」のノーカット版上映。
これ、こないだ見た「No.1 in HEAVEN」のVol.3で一番笑ったんだよね。
いやー、ノーカット版も笑った笑った。本当にいい語りっぷりだなあ。
脳内麻薬がダックダクに出てそうな、実に幸せそうな表情してて、聞いてるこっちも嬉しくなってくる。日本のアニメすげえなあとつくづく思う。ダーカーザンブラック、そんなにいいのかー。