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honkyochiblog

honkyochinikkiから派生しました

「捜査官X」

前半からとてもユニークな切り口でなかなかにワクワクするんだけど、いよいよ迎えるクライマックスの〆が「どうしてそんなことを思いついたんでしょうか」って襟元を正して聞きたくなるくらいの、いま思い返してもつくづく感心するレベルで、観た瞬間はあまりに意表を突かれて本気で「ブホフッ」とか噴いて、でも序盤からの流れのあれこれが全部あの瞬間のために構築されてたと思うとおかしくて、そのまま呼吸が苦しくなってゼエゼエしながら帰りの山手線に乗った。超ニヤニヤしてるのに死にかかってるっていう。そんなザマではこれはどうしたっておすすめせざるを得ない。
だいたい金城武の演じるキャラクターが、真実の追求に取り憑かれた変態推理狂って感じですばらしい。なんぼなんでもそこまではわからないだろっていうことまでわかっちゃうその驚異の推理力。サイコメトラーかっていうレベル。そして正義のためなら女房も泣かすという、探偵としては最高だが人としては実に駄目な感じ。お前さえいなければこの村だってあんなことには!という意味で、実にタイトルになるにふさわしい。日本語喋ってないと、滑舌が気にならなくてとてもいい。あとそれ何着てるの、男用のアッパッパ?(カーネーション脳)帽子と丸メガネと傘ってのもイイ。

対するドニー・イェン演じるキャラも、何か全編通じて(主に金城武によって)フルボッコになっててじわじわ面白すぎるし、捜査官の推理よりもさらにひどい過去を背負ってて、それももはや何だか笑っちゃうレベル。やっぱアクションスターはボロボロになって死にかけてナンボだよね。
◯序盤の村の描写が生き生きとしていてシズル感に溢れていて実にいい。おざなりなセットがひとつもなくてうれしい。アクションのある映画で、こういう姿勢はほんと大事。なぜ二階の張り出した部分で牛を飼うんだろうね。逃げたり盗られたりしないためかね。
◯「ヒストリー・オブ・バイオレンス」ミーツ「ジョジョの奇妙な冒険」+「シグルイ」さらに「男塾」と「刀牙」、みたいなんだから、そりゃあそういうの好きならこたえられませんわな。あとRDJのホームズも入ってるよね。
ジミー・ウォングが演じたラスボス役は北野武チェ・ミンシク(「オールド・ボーイ」や「悪魔を見た」の!)にもオファーしたとか。ttp://npn.co.jp/article/detail/35526234/ それも凄いなおい。
◯「鍛えあげた鋼の肉体は!刀でも斬れぬ!」とでもナレーションが入りそうな挿入カットにもふいた。
◯例の〆の後、ただでさえ苦しいのに、エンドロールに流れる投げやりな主題歌にも更に苦しめられた。なんなのか、あれは。