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「SHAME -シェイム-」

趣味の釣りが生きがいになっちゃって会社でも竿を磨いて過ごす駄目サラリーマンのところに、テキ屋稼業で各地を回りつつ旅先で一目惚れしてはその都度フラれて舞い戻ってくるフーテンの妹が転がり込んできて巻き起こる、てんやわんやの大騒動!という、松竹の二大ヒットシリーズを大胆にシェイクしてシェイプしたアメリカ版リメイク。リメイクの過程で、人情喜劇という側面は跡形もなくなり、物語は陰鬱に芸術的に描かれることになりま…すいません、つい…禁止ワードを「退廃」「空虚(虚無)」「依存」にさえしなければね、こんな出だしには…。
そんなわけでもう、とにもかくにも撮影が上手い。夜の街並みの撮り方とか、えらい綺麗。終盤の延々と続く酒池肉林シーンも何だか「はー」と感嘆して見てしまう。ビタ一文エロい気持ちにならないのがすごい。あと監督、名前もすごい。
海を漂流してたら激しく喉が乾いてきて我慢できずに海水を飲んでしまって、さらに激しく喉が乾いて…という無限ループにはまってしまっているグータラ社員をマイケル・ファスベンダーがぶらぶら節で熱演。おしっこする時は便座を上げろ。そしてなぜ会社のトイレで立って抜く時に便座を拭くのか。どういうこだわりだ。
妹役のキャリー・マリガンは Σ꒰꒰꒰꒰ ´ᆺ`꒱ ってAAに似てる。見せ場のひとつ、啖呵売の口上のシーンはさすが。兄貴がつい泣いちゃうのも納得する出来。
ボカシはまあ、この国のこれまでの基準的には普通…かな…。こうしてればドラゴン・タトゥーの女もブツクサ言われなかったのにね。ボカシ自体今どきどうだよって話も当然あるけども。