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「マネーボール」

助手席から撮影した、車を乱暴に運転するブラッド・ピットの姿が何度も出てくる、なんだか面白い切り口の野球映画。そう、これはどこかへ行こうとする途中の、分岐点を自分で選べたり選べなかったりする人たちのお話。そしてリスみたいに常に何か食べつつ紙コップにプッププップと何かを吹きつつ物を壊す男の話でもある。あれ何吹いてるのか映画内で説明しろよな。そしてロビーの売店で売れ。真似っこしたい。プッ。

とにかくカメラと編集が抜群に上手い。構図のとりかたというか、絵の一枚いちまいが的確すぎで、ロケ地なんかありふれた場所なのに、夜の誰もいない球場の様子とか、どうにもうっとりしてしまう。繋ぎもいちいちいい感じ。話の流れも「驚きももの木20世紀」好きや「栄光なき天才たち」好きにはたまらんよね。もちろん役者もそれぞれにいい。フィリップ・シーモア・ホフマン、いきなりじいさんになってて驚いた。役作りと思いたい。あとあのブラピの娘役の子の歌も実によかったね。向こうの子役は芸達者だよなー。