honkyochiblog

さようなら、はてなグループ…

「ゴモラ」

題材が面白ければ自動的に映画として面白くなるわけじゃなくて。
「こういうことがありました」「あちらではあんなことが」「こいつらはこのザマです」が並んでもね。それでは映画は立ち上がらない。都内単館レイトなしだから祝日営業を早めに切り上げて行ったというのに…

画面の構成要素が全部よい感じなのにどうにも盛り上がり切れないこの予告篇どおりの本編。原作本は散文詩っぽくなったところで挫折中。ゴリゴリゴリゴリ、事実で押してほしいのに。あんなんで暗殺指令出されてもかなわんよな。
ここはひとつ、エンドクレジットに流れる(予告にも流れる)あの緊迫感のあるかっちょいい音楽を冒頭でも流して、そこに大量の金をめくって数える音が重なってきて、あとはそれぞれの筋の構成要素をわかりやすく整理して、緊張←→弛緩のうねりをうまいこと操作して、立会いは強く当たって後は流れでお願いしますっていう。もっといえばこの犯罪組織・カモッラを壊滅させんと活動する潜入捜査班の活動って筋を(フィクションでいいから)足して、その壊滅で〆ればいいんじゃないかと。