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honkyochinikkiから派生しました

「ハンナ」

「(リヤカーを引きながら)殺し屋少女ー、殺し屋少女はいらんかねー。外界から隔絶された環境で純粋培養された、殺人マシーンだよー」
「あー少女屋さん!ひとつおくれ!」

「はいなー!しかし西部少女、ゾンビ少女、覆面ヒーロー少女、吸血鬼少女ときて殺し屋少女って、ボンクラどもも巻き上げられっぱなしだな」
「なんでしょうね今年のラインナップ。いいんですけど、反動が怖いというか」
「まあそんなわけで」
「はいそんなわけで」
「ハンナわけなんだけども」
「コートの中では兵器なの」
「好きか嫌いかでいえば好きです!シアーシャ・ローナンがんばった!」
「出来がいいか悪いかで言えばな!脚本家コラ!」
「見所はいろいろあるし、一部の方々に熱狂的に支持されてますよ!」
「それは『孤独な少女、音楽を知る』とかにやられたな!」
「まあ仕方ないかなと…自分も『SUPER 8』の『少年、少女にディック・スミスの名を言う』であっさりやられましたんで…」
「ボンクラ落とすのわけねえなー」
「『ぼくのかんがえた最強少女』みたいな闘いが繰り広げられてんですかね…」
「冒頭は素晴らしいよな。雪山で、気配を消し去って弓で鹿を射る少女、ためらいなく銃で止めをさし、ナイフで内臓を取り出してグチョグチョ…みたいな…でもそっからな…」
「何か気が進まなくて2週間ほど更新放置してたわけですが…」
「いい加減行っとかねえとな!理由を問う旅に!(とボタンを押す)」

エリック・ヘラー(エリック・バナ)が電気を使わない生活をしていた理由を考えよう。

「文明社会に放り出してもハンナがすぐに馴染めるようにしとかなかった理由もな」
「いやまあ、複数の言語と銃と格闘、自然界でのサバイバル術を教え込んでるんですが…」
「字で見るぶんにはそれでいいかなって思うんだけど、映像になって目で見るとやっぱおかしいわ。マリッサ暗殺のために最適な人材育成とはどうも思えん。何がしたいんだエリック」
「野生児が文明社会に連れて来られることから始まる冒険活劇をですね…」
コイサンマンか」
「せめて狼少女と…」
「つか、研究所?秘密基地?あそこから脱出してから、いろいろあって辿り着いたホテルであらためて電気にビックリするって順番おかしくね?」
「カメラとは何かを理解して、銃で撃ってたりしてましたね…いやでも何ていうか、スイッチというものを始めて触って、破壊せずとも環境を制御できるってことを知って驚いたというか、苦しいか…」
「そこから始めて、終盤ではネット検索を使いこなしてるのがすごいよな。すごいっていうか、繋ぎのエピソードがねえー」
「あの女の子にいろいろ教わってるシークエンスがあるのを編集で切ったとか…」

あのボタンを押してCIAを呼びつける理由を考えよう。

「そんな挑発せんとマリッサの自宅を探し出して暗殺しちゃ駄目なんかっつう」
「『いや、その方がかっこいいじゃん』ってことかと!あの『山小屋を急襲する特殊部隊。応答がなくなったため第2陣が突入、隊員が暗視カメラ越しに見ると最初に突入したチームが全員倒れていて、奥に膝を抱えた少女がいる』って場面はよかったじゃないですか、すごく!そもそも、あのケースを掘り出して中身を小屋で出しきたときの、手作り感溢れる空間に電子機器がデンとあるさまはゾクッときてました!」
「しかし『かっこいいから』って理由を良しとしてるとだな…」

殺害目標「マリッサ」の顔写真がない理由を考えよう。

「うっく」
「元工作員なんだろ?標的の名前だけって一作目のターミネーターか」
「ぐぐぐ」
「だったらエリック自分でやれやって話だ。どうしてもハンナに殺らせたいんだったらエリックもコードネームしか知らない謎の存在で、少女でないと絶対会えないとか何か、そういう設定だろ」
「うー…」
「替え玉出して様子見て、マイクで二人の出会いのエピソード教えて言わせてたけど、それエリックが顔写真持ってないのを知っててハンナを騙そうとしてるわけで、おかしいだろ」
「急に襲われたんで資料を持ち出せず…いやうーん…十何年の空白がありますからねえ…」
「十年あれば何でも出来る!周到な準備が勝利を呼ぶ!」
「『完全なる報復』と『メカニック』が好き過ぎです先生」
「騙されてるかと思われたハンナだが、替え玉だということにとっくに気づいてこの場では本物マリッサをおびき出せないと判断して威嚇も込めて首を、でいいんじゃね。であのかっこいい脱出シーンを経て、『魔女は偽者』と絵ハガキ出す」
「そういう、あるべき駆け引きがないんですよね…あの脱出シーンはかっこいいんですが、走るハンナの顔を中心にしてカメラが回転するのはさすがにちょっと…ダサい…かなと…勢いで見ちゃいますけども…PV演出ねえ…」
「マリッサとエリックがお互い面識があって、回想での様子を見るとマリッサの仕掛けた動機が痴情のもつれに見えちゃうのもどうだよ」
「なんかあると思うんですけどね…マリッサの動機は…」
「あれ?あの最強子供計画を立案したのがエリックで、封印したのがマリッサだっけ?逆?共同で立ち上げて?仲間割れ?」
「もう何だか記憶も曖昧に…」

エリックとハンナが別行動を取る理由を考えよう。

「何か凄い、マリッサが生きてようがどうでもいいような、もっととんでもないことを仕掛けてこないとおかしいだろ…。それこそ国を揺るがすくらいの…」
「いやあれは本当…まったくもって…何してたんかと…」
「泳いで海峡を渡って、通りすがりの警官二人とエージェント数人と雇われチンピラを二人殺したくらい?あと何かやったか?」
「ハンナとキルレシオがあんま変わりませんね…」
「何かウィキリークス的な組織と接触して、世界が引っくり返るような秘蔵のデータの拡散を狙うとかそういう、世界の諜報機関涙目の厄ネタになるか、ハンナを育て上げる途中で追跡部隊の襲撃を受けて死んで、どうにか逃げ延びたハンナの手元にこれからの特訓内容も書いたノートだけが残されるとか、死んだと見せかけて世界を引っくり返すべく動いてたとか」

合流地点を他人に漏らさないように徹底していない理由もまた考えよう。

「スタンプラリーじゃねえんだよ。暗号にしとけ。そして言うな」
「行きずりの家族の身も無意味に危険に晒されましたしね…」
「隠していたにも関わらず、それでもマリッサが探り出す…なんという女か…まさに魔女…っていう流れにな」
「まあでもいや、ハンナがこう、初めて世界を知って、他人との触れ合いを…」
「合流地点の管理人グリムさんの気の毒さ加減はどうよ」
「…何かそれっぽい設定があるに違いないと思いますが…いやどうかな…自信なくなってきたな…あってほしいな…」
「あんないい人じゃなく、切り捨てても全然OKな報酬目当ての犯罪者とかでいいわ」
「追っ手のチンピラのキャラの弱さはね…いい感じに登場して、それなりに残忍で、ちゃんと人も殺すけど、なお魅力が足りないなと。役者の格なのか、見せ場不足なのか」
「うーん、この手の戦闘少女ものにはその少女を性的に蹂躙しようとするド変態キャラが必要なのではないか。戦闘少女にブヒブヒ言ってるお前!お前の鬱屈した欲望を反映した姿だ!」
「いやいやいや、この話の悪はマリッサなんで!これでいいって気もしてきました!たぶん!」
「赤ずきん〜じゃなかったラプンツェル〜じゃなかったハンナ〜」
ケイト・ブランシェット面白かったな。誰コスプレなんだあれ」
「何か、向こうの女性政治家とかですかねー…あ、そいでまあとにかく、自分が支持するポイントを並べます!いい加減話も長くなりましたんで駆け足で!」
「『いろいろ粗はあるけど』って書けば十文字で前段終わってたな!」
「『けっこう好きだ』と続けて十七文字で終わってましたね…」

シアーシャ・ローナン→「16歳設定より下げても全然いける華奢な感じが実に、実によかったと!ていうかこの子じゃなかったら完全キレてましたね!」
ケイト・ブランシェット→「スーツを着こなすキャリアウーマンにして悪い魔女という役柄を楽しそうに演じてて素晴らしい。この人じゃなかったらどうなっていたやら…」
ケミカル・ブラザーズ→「随所で盛り上がりました。サントラ買いました!映像ともやたらと、必要以上にシンクロしてました!」
○格闘演出→「『ボーン』シリーズでアクション指導やってたジェフ・イマダによるもので、例によって良い仕事です。もっといろいろうまく出来たと思うんですが、それは脚本レベルからの話になっちゃうし」
○対比→「アナログ極まりない親子と、最新鋭機器に囲まれたマリッサ側との対比ってのもまあいいと思うんですよ。追っ手がうまいことはじける瞬間があればなあ…」
○構成→「冒頭の〆ゼリフがラストにつながり、そしてタイトルがバーンと出る構成も、一瞬笑いましたが、なんだかんだでまあ良いかと。『ちょっと失敗(テヘッ』みたいな、ハンナの内面も伺えて」
○舞台設定→「雪に閉ざされた僻地から、閉鎖されたおとぎ話モチーフの遊園地まで、『かっこいい絵コンテ切った!』って感じのドヤカットも散見されますが、それもまあ良いかと」
○徐々に世界というものを知る過程。→「散々言っておいてなんですけど、ここもよかったですよ!『…これが音楽!』と静かに衝撃を受けるところとか、走るキャンピングカーの窓から顔を出すとか、ちょっとしたカットがいい。『リペリオン』にも漫画『アリョーシャ!』にもあったけどああいう『ああ、こういうことがあるのか…』と殺し屋が日常のちょっとした悦びを知り、人間性に目覚めていく過程、グッとくるんです」
○家族連れに潜り込む。→「戦略としてはまったく同意(おっさん一人と組むと無意味に人目を引いてしまう)なんですけど、ああいう夫婦で、あんなハンナに妙に理解があったのはただ運がよかっただけなので、警戒心が強い一家でも潜り込めるようにエリックがあらかじめいろんなケースに対応できる材料を考えておいてあげるべきですよね」
○キスに使う表情筋はいくつ、みたいな謎知識。→「確かに笑いましたけども、他のことちゃんと教えておけエリック!と…」

ハンナ オリジナル・サウンドトラック

ハンナ オリジナル・サウンドトラック

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