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さようなら、はてなグループ…

「スコット・ピルグリムVS. 邪悪な元カレ軍団」

エドガー・ライトの演出と詰め込まれたギャグと小ネタはほぼ全部面白くて最後まで笑い通しで楽しく見ていられるんだけど、ふとしたタイミングでヒロインのキャラ造形とそれを演じる女優に魅力が足りないような気がしちゃうと、さまざまな構成要素に疑問が生じて、あっという間にドミノが逆に倒れ始めるので注意が必要!この際ヒロインは無視してください!他の女の子はみんないい感じだから!ってそんなの無理だよなー。
いやほら、プロットが「素敵な女の子と出会って、それまで付き合ってた17歳の女子高生フッて口説いてみたら7人の元カレが襲いかかってきた!」ってなもんだから、それはそれだけのことになるだろうという説得力のある女の子でないと絶対マズいんじゃないか…この女優もそれなりにやってはいるけども、もっとこう問答無用な、内側から生命力で輝いているような、世界の中心はこの子なんじゃないかと錯覚するような、まさに全盛期!って感じのアイドル女優を起用するしかないんじゃないですかね…それが興行収入に如実に反映するんじゃないか…「いや、そんなすごいの簡単に見つかるかよ」ってんなら、それは制作を止めといた方がいいんじゃないかと…
ほんと、これこれ!こういうのまさにエドガー・ライトって感じだよねっていう、ああいう省略や配置演出は実に好調だし、冒頭のユニバーサルのロゴいじりから笑ったくらい、個々のネタも大好きなんだよなあ。「ガム飲んじゃった!消化に7年かかるんだぞ!」とか、実際に子供の時友達から聞いたことあって、世界共通なのか!wとしばらく笑ってたくらいでさ。
女子高生役の子、与えられた役割をよく理解して、くるくる表情を変えてちゃっちゃか動いて殴られて吹っ飛んで切り込んでと、本当よくやってたし、妹役の子も畳み掛けるような歯切れよいセリフ回しがよかったし、赤毛のドラムさんも終始ブーたれつつラストで猫耳つけて「魂売っても金稼ぐ!」とやけくそ気味に叫ぶとことか実によかった。だからこそ…