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「キッズ・オールライト」

続いての実写のこっちは映画的高揚感を迎える瞬間はないけども、「人間はややこしく、人生は難ゲーで、問題は解決しないことの方が多いですが、どうですか皆さん!」と問いかける、議論の叩き台みたいなホームドラマ。何人かで見てブ厚い肉や野菜をガシガシ食べてワインをガブガブ飲みながらあーだこーだ言い合うのが良いのではないか。面白かった。
そういえばあったよねこれ系の話、NHKスペシャル「女と男」の第3回に。当時、相当ふいたものだけどさ。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090118.html
(↑レズビアンのカップルと、ゲイのカップルが同居して、それぞれの間に子供を作って、総勢6人の大家族になってるというアメリカでの実例が出てくる。進んでるなアメリカ!と心底思った)
でまあ、これは価値観の対立というか、「規律とは何か」というお話かなと。稼ぎ頭であるゆえか、役割分担を意識したか、もともとの性格か、プロセスはいまいち不明ながらもとにかく現在規律にうるさくなったアネット・ベニングと、それに違和感を覚え始めてるジュリアン・ムーアのコンビがいて、彼女らの娘と息子が(18歳になったら会えるシステムだそうで、まあそりゃ会ってみたくなるわな)「生物学上の父親」に会ってみたら、現れたのは規律に全く関心がない(「チームプレイに馴染めない」「授業を受けるのは馬鹿らしい」と主張し、従業員には手を出しまくり、裏庭は荒れ放題)マーク・ラファロでしたという。だもんでその後の顛末も「まあ、そうなるだろうな!」と言う他ない。風呂場の排水溝は常に掃除しておくべき。
しかしまあ、息子の友達や庭師のおっさんあたりにもうちょい深みをつけてやってほしかったかなー。あの辺おざなりすぎ。

よく出来た娘を演じるミア・ワシコウスカの口元、じっと見ているとおもしろい。怒ったときの目といい、似顔絵描きたくなる。