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「ヒア アフター」

何はともあれ、ここまで微妙な題材(「大霊界のリメイクですか?」っていう)をここまで名作っぽく仕上げちゃうのがすごい。もうイーストウッドはどんなネタで映画作ってもOKな無双状態。並の作家ではリスキーすぎてとてもやれない綱渡りを楽々こなして、誰も面と向かって文句は言えない。じいさん怒ると怖いし…

○それにしても津波→洪水シークエンスは凄い。カメラも一緒に役者と流されるカットとか、素材の作り方どうやってんのっていう凄まじさ。じいさんが作ってるのに…
(上の画像だと幼女は楽しそうに逃げてる感じですが気のせいです)
マット・デイモンは「インビクタス」のときの体とまた変えてきた。逃亡中の元スパイとも現役のスポーツ選手とも違う、肉体労働者っぽい体にちゃんとなってる。
○イタリア料理教室のシーンはエロすぎてやばい。あの女優さん(ブライス・ダラス・ハワード)、コリーかボルゾイみたいな顔立ちで超かわいかった。その後の顛末の芝居も上手すぎる。
○そりゃ納品がプレゼンと違えば怒られるよね。仲介してくれて優しいよあの人。ミッテランの本読みたい。
○アメリカ・イギリス・フランスの三者が一同に会する流れはなかなかよかった。というかマット・デイモン側の引きに不意をつかれて笑った。大胆な伏線だ。むしろイギリスパートの里親が地元のブックフェアに行く動機がちょっと弱いかなっていう。
○フランスの女の人(セシル・ドゥ・フランスって、名前もフランスだ)がマット・デイモンとイギリスの少年を引き合わせる感じかなーと思ってた。
○ブックフェアで会う元里子がジェイソン(双子の兄)の死因になる悪ガキグループの一員っていう欝展開だったらどうしようと一瞬思ったけど別にそんなことはなかった。
○なかったよね…?
○双子役の双子のクレジットが両方になってるのはたぶん拘束できる時間の関係上なんだろうなー。
○あのインチキくさい霊能力者たちを演じられる役者陣の層の厚さにもビビる。
○死後の世界ビジョンを出すのをえらく押さえ気味にしてるのも老獪すぎる。
ちなみに字幕はアンゼたかし。