ゼメキスやロン・ハワードは不幸だと思うよ。小品佳作で最も力を発揮できる監督なんだよね。大作は向いてないんだけど、撮らざるをえないという
『僕が結婚を決めたワケ』ディスコミュニケーションが事態のややこしさを加速させる、抱腹絶倒の出来で、原点回帰とも取れますが「正直さ」に拘泥し「真実をどの様に伝えるか」で苦悩する主人公の姿は、「アメリカの歴史」その物であり、それを幾つもの物語で描いて来たR.ハワードの姿その物かと。
なんてことないシチュエーションからきっちり話を盛り上げていって、中盤以降かなり笑った。関係者(特にジェニファー・コネリーの両親。ヴィンス・ヴォーンの義兄も)のとばっちり加減が面白すぎる。
そしてもろもろ笑ったあとで案の定思うのはウィノナ・ライダーのことですよ…自分らの世代(というか、自分)にとってはもう、なんというかね…どうしてこういうことになったのか…濡れたチワワみたいだ…
あ、男優陣はいささか地味なんだけど、こういう話にはこういうキャストしかないんだよな。
ジェニファー・コネリーはいつもながら(「リトル・チルドレン」とか)の破綻のない、デキる女キャラで、まああんまりおいしくはなかったな。
あと脇役の膨らませ方、よかったなー。浮気相手の男とか、「あー、こいつ膨らむんだ」みたいな。あとそうそう、主人公たちのプレゼン相手の会社の幹部のひとりが黒人の女の人なんだけど、話を急に下ネタに振ってくる役で面白かった。そこでそっちに振る必要は全くないですよねっていう。
あと音楽はハンス・ジマーだ。意外だと思ったけど、「恋愛小説家」とかもやってるんだな。