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「ヒックとドラゴン(3D 吹き替え版)」


アニメ表現としてはとんでもない高みにあって、評判の飛翔シーンはなるほど大画面で体感すべき出来で、製作に関わった人全て(それは日本での吹き替えキャストの選定から宣伝にのみ芸能人使うとかまで)がベストを尽くしててグッジョブなんだけども、ただもうドラゴン側から見ると実にひどい話で。
これを心置きなく楽しめる物語にするためには、「外宇宙からやってきた悪いエイリアン(でも地獄からやってきた魔王でも何でもいい)が、それまでは地球でうまいこと人類と共存していた気のいいドラゴンを操って無理やり悪いことさせていたんです」みたいな構造が必要で、ラスボスを女王バチにたとえた時点で「ちょっと待て」と思わざるを得ないなと。
だってねえ、ある生物がああいう生態系でもって種を維持してるんなら、その大元を殺すことがその種にとってどういう意味を持つのかってさ…羊がさらわれて困るんならあの訓練場みたいな屋根を作ればいいじゃないっすか…あんなオープンスペースじゃなく…
カモメと組んでイタチを倒すネズミの話には燃えることが出来るんだけど、働きバチと組んで女王バチを倒す人間の話じゃそれはちょっと難しいって…。主人公も最終的に「ペット」とか言ってるしなー。お前だけでも「仲間」とか言っとけよなー。
まあ、これを作る側の切なる願いもそれはわかるけど、こういう捉え方ではいつまでも揉めるわな。