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honkyochinikkiから派生しました

「オルエットの方へ」

69年くらい*1に作られた、ああ、こいつぁさしずめヌーヴェルバーグですな!と言うほかない、即興演出を生かしまくったヴァカンス映画。

もうなんか、どこを切り取ってもいい感じの風景になるんでズルいよね。日本人(というか自分)の「なんかフランスってだけで数段おしゃれに見えてしまう」フランス幻想もさることながら!しかしあれはどこからくるんだろうね。メキシコ幻想と同じくらい強いぞ。あ、フランスベッドてフランス全然関係ないって知ってた?こないだ「空から日本を見てみよう」で知ったんだけどさ。

海辺で食うのも焼きそばじゃなくてワッフルなんすよフランスは。シャレてやがりますよね。いいなあ。うなぎはどうやって料理したんだか知りたい。あとカジノ・オルエットの内装も。さすがヌーヴェルバーグだ、興味を引いた場面の先をことごとく省略してもなんともないぜ。
で、そもそもこの映画を何で知ったかっていうと、マイマイ新子のときにレビュー*2を読んで「おお」と思っった映画研究者の大久保清朗氏が日記とTwitter
id:SomeCameRunning:20100120
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超プッシュしてたからで。「おおこれは行かねば!」と思ってるうちに上映が終わっちゃって、このたびめでたくアンコール上映が決まったんでさっそく!と。
あー、すごい笑ってたね、女優さんたち…ってか女の子たち。なんであんなに自然に笑えるんだってくらい自然にケラケラキャッキャウフフって笑ってた。監督の現場の作り方、暖め方がすごいのか。まあ木靴は冷静に見ても可笑しいけども。
そんな箸が転げても笑ってる彼女らが別荘に着いてしばらくして唐突に低い声で
「オルエットに着ていく服がないー…」ってニュー速民みたいなことを言い出すに至って今度は俺が笑ってた。まああそこでそういう意味で笑ってたの劇場で俺だけだった気もするけども。
あと上司の人はあんだけ無理やり「偶然旅先で出会う」んだから(そして混ぜてもらえるんだから)、キレられる立場でもないと思う。いい思い出になったじゃないか。

波打ち際の、うすーく水が張ったような空間が広くて、歩く女の子らの姿が反射する感じが実によくて、そういうのもなんだかむやみにうらやましくて。

*1:チラシに「1969-71年」ってあるから、69年の夏ごろにガーッと撮影してから暇を見つけては延々編集してたんじゃないかと思われる。いや、製作環境は全然わからないけど。

*2:id:SomeCameRunning:20091210(←リンク先、あのカットを貼るあたりが実に研究者っぽくて痺れる。)