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「ゴールデンスランバー」

やろうとしてるお題「日本を揺るがす謀略サスペンスを仙台で!」は、それはもうかなりあっぱれでその意気や良し!と言いたいとこなんだけど、そのために選んだネタにいまいち、いちいち納得が…ワイルドカード何枚使うんだっていう…。原作は未読だけど、脚本にする段階での改変でこうなったんだったらなんだよなあ…(前例があるので…)でもここまでのナニは原作ありきだよなあ…。
「映像的に派手な方で!」「映画的な嘘ってやつだよ!」というのもそれはそれで正しい時も多いけど、この作品のそれはもうなんか、個人的な許容量をらくらくオーバーしちゃってて。そもそも謀略サスペンスに青春ノスタルジーを混ぜてファンタジックなクライマックスを迎えていい感じで〆ようって、難易度が高すぎないか。サービス&チャレンジ精神は認めるけども。
あ、堺雅人のオドオドっぷりと竹内結子のサバサバした感じは良かった。特に回想シーンでチョコ割ってからの顛末には不意打ちを食らった。あの理不尽さだけは実にリアル。この話でそういうセリフが出るかという。そしていろいろ穴がありながら、とにもかくにもいい感じで〆られたのは竹内結子のおかげだ。
あとはまあ、香川照之をはじめとして、平常運転という感じ。でんでんはいつも通りのでんでんで。主要メンバー以外、特に敵側は…書き込みが薄いのであれ以上は誰にもどうすることも…。なんでだか知らないけど、相武紗季だけ埋没してたね。役のせいか?
一日拘束とおぼしき大森南朋は「最近俺『面白みはないけど堅実な夫』みたいな役多いなー」とか思ってんのかな。
(観た人専用。ネタバレ全開バー)
つーかさ!あのレベル(堺雅人と別れた竹内結子大森南朋と結婚して産んだ子供があの歳になるくらいの年月)で野っ原に放置されてたカローラがバッテリー交換(CMソングだけで型番を突き止めてしまうオートバックス店員の凄腕っぷりはまあいいとして!それが出来る人がいるかもしれないし、特定できるシステムがあるかもしれないし!)しただけでまた動くとか、もうね!ファンタジックにも程がある!って思っちゃってひとりで振り落とされて。放置車両の劣化進行具合を考えたことなんか一度もない観客ばっかだろって読みなのか。まあそりゃ確かに、タイヤの空気がいつまでもつとか、そもそもタイヤのゴムや電線がどれくらいでボロボロになるかとか、一般的にはどうでもいいことなのかもしれないけどさ!エンジンオイルとか、タンク内のガソリンとか、とっくに変質しちゃってとても使い物にならないと思うんだけどなー!仙台の空気は煤煙まみれの横浜とは違うってことかな…仙台には放置されてる物を好きにいじくりまくるガキも全然いないってことかな…そうやっておさめるしかないのかな!「思い出の車が動いて嬉しい」以上の役割がないのもね…。
で、なによりキルオだよ問題は…。どうして出したかはそりゃ分かるけどさ。「こういう話って絶対どこかの時点で『ラッキーな要素で逃げられる』では済まなくなって、追っ手を暴力的に撃退、最終的には殺さなくちゃならなくなるよね…そうでないと『プロなのに何いつまでも逃がしてんだ』ってなるから…といって主人公、ただの宅配ドライバーじゃ、殺しのプロを返り討ちなんて出来るわけないし…」の解決のためでしょう、明らかに。「こういう規格外の人間によってこそ、異常事態を切り抜けられる…ってこともあるよね」みたいな、「皮肉なもんだ」の方は後付けで。堺雅人を仕留めるために投入された(だろ?県警の人間じゃないでしょ?)永島敏行に、偶然、地域密着型通り魔のキルオも殺されかけた(から、復讐しようとして結果的に堺雅人を救った)ってのもにわかに納得しがたいし、それがあのタイミングでってのも、「主人公に都合のいい偶然」すぎ。さらに事件の鍵を握る整形外科医とも関係があるあたりも含めて、キルオに関しては「何があって、こうなった」ってのがかなり覚束ない。罠であるはずの病院に殺し屋が一人しかいないあたりも含めて、これが通るんだからな楽だよなーと言いたい。
柄本明の設定も大概便利キャラだし、「軽いマンホールの蓋ってなんだよ」問題については数時間議論したい(もし何か見落としてたら教えてほしい)し、あの厳戒態勢下であれだけの規模の装置を少人数で、かつ短時間で仕掛けられるベンガルとその息子もどうかと思うし、それに関連する永島敏行のラストカットも、あれでOKテイクなのかというキッチュさだし…。「なんでこのノリがわからないかなあ」って感じかな…
まあそんなこんなも、iPodは弾丸も止まるほど硬いよ!に至って、全部どうでもよくなったり。ああ、硬いかもわからないね…天下のAppleだもんね…。パーティーを楽しむしかないか…せめて、最初は釣りの道具を使って切り抜けてほしかったな…