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「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」

けっこうエグくて、かなり濃い。みなさーん!ヨーロッパは今日も病んでますよー!

雑誌『ミレニアム』の記者ミカエルは、大物実業家の不正疑惑を追ったものの、罠に嵌められ名誉毀損裁判で禁固3年の有罪判決を受けてしまう。そんななか、大企業ヴァンゲル・グループの元会長ヘンリック・ヴァンゲルから仕事の依頼が舞い込む。収監されるまでの半年の時間を使って、40年前に起きた姪ハリエットの行方不明事件を調査してもらいたいというのだ。密室状態の島から忽然と姿を消した彼女が残した、暗号めいたメモの解読に行き詰まるミカエルの元に、失踪はその前後に各地で起きていた連続女性殺人事件と関連があることを示唆するメールが来る。発信者は、ヴァンゲルの依頼によってミカエルの身辺調査を行っていた、凄腕の調査員でありハッカーでもあるリスベットだった。ミカエルはリスベットの優れた能力を認めて協力を依頼し、2人で事件を追うのだが…

っていうスタートラインに立つまででもう十分エグい。ヒロインなんか事件に関わる前から関係なくむごい目に合ってて、でもってそれに「肉を斬らせて骨を断つ」的なやり方で反撃してて、その流れがあんまりにもあんまりすぎてしまいには笑ってしまった。ここからスタートかよ!肉斬りすぎだよ!相当変わったヒロイン像だな!スウェーデン超おっかねえ!
そう、邦題は主人公(あだ名は名探偵カッレくん)が属する雑誌の名前なんだよね。だもんで「2000年前後に製作しとけよ」とか観る前に思ってたのは的外れだったし、顔中ピアスで背中にコミックっぽいデザインのドラゴンのタトゥーの入ってるリスベットって人がヒロインなんだけど、そのタトゥーが事件の謎をとく鍵なのかなと思うのも見当違いだった。
推理の方は人間消失の謎を島や屋敷の構造を分析してつきとめるとかじゃなくて、そこに至る過程を探ってくうちにヨーロッパ史地獄めぐりになっちゃったよ!みたいな方向。「クリムゾン・リバー」とかそんな感じじゃなかったっけ?(あまり覚えてない…)でもまあ、自国周辺の近現代史にまつわるサスペンスが作られるって大事なことだよね。
失踪前のハリエットがうつる一枚の写真から始めて、「これは誰が撮ったのか?」「であるなら…」「とすると…」と、推理を「映像的に」転がしていって膨らましていくのがすごい好み。とある数秒を引き伸ばし、複数の視点を発見し、その瞬間にそこで起きたドラマを考えるって、おお、高野文子の「奥村さんのお茄子」じゃないですか。そう、映画だもん、映像的にやんなきゃね。
そこ以降はまあ、順当な展開というかなんというか。「何でも取っておく」って大事だよね、みたいな。
ともあれ明かされる真相は相当におぞましく嫌な感じ。原題とあいまって、もうどうにもこうにも。
ただ、ヒロインの顔を前面に出したポスターその他のデザイン、どうかなー。イマイチじゃないかなー。売り方難しいのはわかるけども。
そんなこんなで、今回いろいろ迂闊でいいとこあんまなしだった主人公が頑張るであろう続編の上映館数がちょっとでも増えることを、まあ維持されることを、祈っておこう。どうか三作目はDVDスルーとかになりませんように…