honkyochiblog

さようなら、はてなグループ…

「私の中のあなた」

お見それしました。自力では劇場に足を運ばなかったので誘ってくれた友人に感謝。これは劇場で観るべき映画。
ニック・カサヴェテスの作品は初めて観るけど、いやおそるべし。製作体制はかなりでかいだろうにきっちり息づく親父譲りのインディーズ魂。あの四角いボケはどんなフィルター使ってるのか?撮影監督は超いい仕事してるぜ。
でもって俳優達のアンサンブルもえらい高みに達してる。「マルコビッチの穴」でも凄かったけど、「ああ綺麗に撮っていただかなくていっすよ」が出来るキャメロン・ディアスは強いね。「ええと、スピード2で主役なのに影が超薄かった人ですよね」のジェイソン・パトリックも、「いつの間にそんなに恰幅よく!?レッド・オクトーバーを追ってたあなたは今いずこ!?」のアレック・ボールドウィンも、「え、弟のジョンと何歳違いでしたっけ」のジョーン・キューザックも良かった。あまりセリフがない役(ビーチの場面でのキャメロン・ディアスの妹役の人の、背景にいながら笑える感じとか)までしっかりとキャラが立っててちゃんと生きていて。あとケイトにテイラーがいてくれて本当に良かった…。あの役、邦画だとジャニ系になっちゃうんだろうなあ…当然のように頭髪アリになって…と勝手に想像してゲンナリ。子供たちも全員凄くて、確かに「リトル・ミス・サンシャイン」の子が演じる次女も素晴らしかったけど、母と次女、の写真に長女をちょいと添えたポスターデザインはどうかなあって感じ。長女役の子、かなり凄いよ。本当に死んじゃいそうに見える。長男ジェシーもいいし、家族全員その他関係者もうまいこと入れたげてくださいよという。難しいか…。
ありがちな美談に落ちない、ヒネリの効いたナレーションのある脚本にもニヤリとしたり。過去への入り方も戻り方もさりげなくてうまい。キャメロン・ディアスの髪が急に生えてるわけではなくて、あれは過去です。ご了承ください。
にしても、こういうの見ちゃうと、つくづく「彼我戦力差甚大ナリ」って感じでね…