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honkyochinikkiから派生しました

リモコンがきかなくて

テレビのリモコンを持って家を出た。
もちろん手に持ったまま出たわけではない。かいつまんで言うと、月曜日の夜、寝入る直前にテレビをつけようかとリモコンを手にしたが反応がなく、しょうがないので手動で電源を入れ、そうこうするうちにそのまま寝て、その次の日の夜も同じなので軽く叩いてみたりして、ああ電池が切れてんのかと朝になって中に入ってたエネループを充電しても状況は変わらず、ああこれはリモコンが壊れたのかもねと近所の量販店に行き、買う気のおこらないデザインの多い全メーカー対応のリモコンの中でいちばんマシなやつを選び、木曜洋画劇場でチャーリーズエンジェルを見ながらピッピピッピうるさいそいつを相手にメーカー設定をするもやはり微動だにしないので、ようやくリモコンではなくテレビがおかしいのではないかと思い至り、これはもう直に確かめに行くしかないなと、しかしテレビを持って行くわけもいかないなということで、元々のリモコンをカバンにしまって自転車でバス停まで行き、めったに乗らない方向のバスに乗り、全メーカー対応リモコンを買ったのとは別の量販店へと向かったのである。かいつまむのマジ失敗。1メートルちょい手を伸ばすの億劫がってあっちこっち行ってブログにまで書いてえらいエネルギー浪費してる。
だが、店に入るなりリモコンを取り出して店員に詰め寄るのもモンスターペアレントならぬモンスター通りすがりぽいっていうか、静かに語りかけても「チッ客じゃねえのかよ」って思われそうだし、実際この店であのテレビ買ったわけでもないしで、ちょっと買い物してから「あ、そういえば、ついでに聞きたいんだが」という紳士的なテンションで聞いてみるのがいいんじゃないかと、入ってすぐの売り場にあって前々からちょっと興味のあった車用のカセット型アダプターをまず買ってみる。カセットテープそっくりの形をしたものからコードが出ていて、それを手持ちのiPodか何かにつなげて再生すると車のスピーカーから音が出るよという代物だ。ちょっと不思議な商品だよね。仕組みも、そのスタンスも。
で、それの入った袋を片手にテレビ売り場へ。もはや薄型しかないなと思いつつ店員に声をかける。
「これこれこういうわけリモコン使ってみていいかリモコン」「あ、いいっすよ。私やりましょうか」
店員がリモコンを操作すると、売り場の同じメーカーのテレビが全部、電源が落ちた。
「ありゃ」「あ、使えますね」
しかし、もう一度電源ボタンを押しても一斉には電源がつかない。なぜだか、相当近づけなくてはだめなようだ。
こうして、うちのリモコンを持った店員とふたりで、売り場のテレビにひとつひとつ電源を入れていくことになった。彼を見捨てるわけにはいかない。
どうか、近所の量販店でテレビの電源を入れて回る二人組がいても、暖かく見守ってほしい。それはあなた自身の姿かもしれないのだ。
というわけで、うちのテレビの感受性が完全に麻痺してしまった。
もうそのへんの棒に「アナログ」って書いてボタンを押すことにする。色調補正その他はすっぱりあきらめて。