honkyochiblog

さようなら、はてなグループ…

「ウォンテッド」

画面は派手だがなんともどうにも。「ビルとテッドの地獄旅行」に続くテッドシリーズ最新作!とか言い切れば…いやー、それでもなー…。
爬虫類寸前にまで迫るアンジェリーナ・ジョリーはそれは素晴らしいけど、演じる役の結末含め、全体的にとっちらかった印象で。
何でとっちらかったというか、出資者側に製作前にどう売り込んだかはよくわかるんだよね。
「『ファイトクラブ』冒頭のエドワード・ノートンのような鬱屈した主人公が、『マトリックス』のトリニティみたいな美女に未知なる世界に連れてこられるわけです!そこは『リベリオン』的な、特殊な暗殺技術をぶつけ合う世界!やがて主人公はそれらの映画と同じように、その世界そのものを根底から覆す存在になるんです!それをスタイリッシュな演出の出来る監督にやらせます!挑発的でクールな作品として若い観客層にウケますよ!どうですか皆さん!」みたいなね。
いやほんと難しいよね。面白い映画のおいしい要素を抜き出してギュッと固めれば面白いかっていうと、それがそうでもないもので。
シーゴラスの頭、イカルス星人の耳、ベムスターの胴に手はバラバ、足はレッドキングで尻尾はキングクラブなんて構成で、太陽系の各星でウルトラ兄弟を倒しまくった暴君怪獣タイラントが最後はタロウに普通にやられてしまうって展開でいいのかと、こう言えば分かってもらえるだろうか。余計に分かりづらいか。
まあ一言で言うと仮面ライダーをショッカー側から見てるような話なんだけどね。
構成要素のどれひとつとして「ああ、それはあるかも」というフックがなくてさ。主人公の発作がパニック障害ではなくアドレナリンが出すぎる(=だから殺し屋に最適)ため、ってくらいじゃ…