honkyochiblog

さようなら、はてなグループ…

「リトル・ミス・サンシャイン」

崩壊寸前家族によるハラハラドキドキの、いや車もぶっ壊れかかってる(発進シーンは毎回笑える)のでゼイゼイハアハアのロードムービー
もうね、じいさんがいちばんデタラメだって時点でツボ入りまくり。「ロイヤル・テネンバウムス」といい、これといい。デタラメじじいラブ。
鼻からおくすり吸いこんでないってだけで、まんまこんな感じだったよ、うちのじいさん。
この人が好き勝手なことわめきちらす、ただそれだけでこの映画をPG-12指定にしてるという素晴らしさ。
こういう旅したかったなあ。アラン・アーキンか…邦画でやったら誰?八名信夫あたり?生きてりゃ勝新か?


母さん役トニ・コレットは万能型女優だね。「シックス・センス」の奥さん役の時もそうだったけど、素っ気無い表情が何とも言えず、いい。好感度大。
脚本的には「長男・無言の行でパイロットを目指している」と「長女(眼鏡っ子)・病院で視力検査のパンフを取る」の何気なーい配置ぶりとその後の展開に感心。うまい。
とはいえラストのやけくそダンスは全員が旅で(そしてそれぞれの人生で、それと望まず)得たものをつぎこみ、結果的に息もぴったりの団体芸の域まで達して、会場の出場者の家族と主催者以外の人々(仕事で来てるので基本的に楽しんでない)を大盛り上がりさせた方が良いような気が、なんとなく。でもって「いや、面白かったけど、これミスコンだし、ダメだよね」と無冠に(というか、なかったことにされて)終わると。だけどそれが居合わせた記者の気まぐれで地方紙に珍事として掲載され、それが親父のセミナーに注目が集まるきっかけとなり…とかもアリだったのではないか。
でもそれくらいで、基本的にはもう言うことなし。出来れば彼らのことをふだんの日常からもっと見ていたかったというくらい。