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「007/カジノ・ロワイヤル」

俳優交代しての仕切りなおしということで、前日譚/誕生篇。
だもんで個々のシーンじゃそりゃもうものすごいことをやってるんだけども、基本的にスケールは小さめ。
このシリーズも実際、「悪い奴のインフレ」など数々のマンネリの危険性と隣り合わせで進行するもんで、苦労が伺える。初っ端で飛ばし過ぎると次ですぐ困る。
難しいとは思いますよ、毎回、

①アバン・タイトルで掴みのアクション
②当代一流のデザイナーによるタイトルバック
③すごく悪い、異形の敵
④世界各国にまたがるロケ
⑤美女との情事
⑥秘密兵器
⑦趣向を凝らした拷問
⑧ラストは崩壊する環境(敵の基地など)の中でのアクション

などのお約束を遵守しなけりゃいけないんだもんね。
それプラス面白い役名(ゼニヤ・オナトップとか)のお遊びも必須。
今回①はほとんどお金をかけず(とはいえかっこいい)、②は…そんなかっこよくなかったかな…どっかの企業のホムペにあるFLASHっぽい…かも…曲もまあ、ね…③はいいね!「涙目のルカ」さんみたいな「血涙のル・シッフルさん」!④はいつも通り(というかこれがないとストーリーが展開してない感じがしてくるはず)、⑤ヒロインの人は綺麗でしたね、お化粧おとし目の時の方が個人的には良かったですが誰もそんなの聞いてませんね、差をつけるためにも最初の武器商人みたいなのの妻は黒髪じゃない方が良かったかな、⑥はまあ最初ならこんなもんで、⑦は笑った「そこじゃない!もっと右!うぐっ!そう!そこだ!そこそこ!」って拷問される側が言うなんて!いい根性だ!⑧はまあ、基地じゃなくて一軒屋なんだけど、周辺と違和感なくとけこんでたのでそれが、そこだけ崩壊するのにはかなり感心です。美術さんいい腕だ。


気管支拡張剤が手放せない喘息持ちというキャラについ感情移入しちゃう、
ル・シップルさんてようは「あなたの資産運用のパートナー」って職業ですよね。ワールドビジネスサテライト見てそうな。
それが株運用の失敗(ボンドに邪魔される)をギャンブルで回収しようとする(ボンドに邪魔される)と。そりゃ涙目にもなりますわな。転落人生もいいところですよ。せっぱつまってコンビニ強盗してもボンドに邪魔されそうだ。あんまりだ。
ル・シップルさんに絡んで通して出てくるMr.ホワイトにも何か、物覚えの悪い観客でも忘れないような小道具なり癖なり付けてキャラを濃くしておいた方が良かったかなとも。
敵の一味にいた金髪女はどういう最期を迎えたのかも見たかった。いや、すごいチョイ役だけど。