honkyochiblog

さようなら、はてなグループ…

「ミュンヘン」

「はい、えー」
「最新作!」
「はい、最新作。劇場公開される作品はだいたい最新作ですが」
「今年は人がバンバン死ぬ映画が多くてホクホクだ!」
「しかしなぜに我々はスピルバーグを無視できないんでしょうかね?」
「そりゃ残虐描写を外さないからだな!」
「凄まじかったっすねー、今回も」
「ふつうここまで作品観てりゃだいたい手の内わかりそうなもんだが」
「いやほんとに」
(グロバレネタバレ含みます)
「至近距離で撃たれて頬っぺたが吹っ飛ぶとか包丁頭にカッと突き立てるとか」
「パイプ銃でポンポンと撃たれた女殺し屋が『あ…う…あ…』とヨロヨロしながら猫触るところとか」
「目の前で起きた感じがすごくするというか」
「もう何とも言いようがない異様さですよね」
「牛乳に血が混じるところも様式美っぽくてあれはあれで良かった」
「キャラも立ちまくりでしたね」
「情報屋一家のルイが一押し」
「一家のパパは『ジャッカルの日』のルペル警視です!」
イスラエル首相の普通のおばはんぽい格好も素晴らしかったな」
「まだ生まれてないもんで似てるのかどうかとか、そもそも事件そのものに関してもさっぱりなんですけどね」
「まあミュンヘンオリンピックでこういうことがあって報復としてイスラエル政府が主人公に極秘暗殺指令を出して『存在しない者』にして、で、リストには11人の名前があって」
「ギャグもけっこうあって」
「女装作戦、あんな速攻撃つんだったらブラジャーとかする意味ねえよな」
「そんなこんなでサクサク進んでいくんですが、おそろしいことにこの作品、映画としての面白さを後半あっさり捨て主人公ともども疑心暗鬼モードに入ります」
「ここでおもむろに、観る前からわかっている『キリがないのでは?』という問いを出してくると」
「『ここまで面白かったかね?復讐や暗殺がみんな本当に好きだね』と」
「非常に居心地悪い感じに」
パレスチナ側の標的を悪く描いていないということでユダヤ系から叩かれてるそうですね」
「何をか言わんやだな」

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