honkyochiblog

honkyochinikkiから派生しました

2004年9月2日「いよいよ砂漠へ」

気がついたら11時。いくら何でもそりゃ寝すぎ。
顔を洗ってまずは給油。ガススタへ。こっちのガススタは皆セルフ。
機械にクレジットカードを差し込んで引っ張って給油口にノズルを入れて給油。以上。
それからリノへ。またフリーウェイへ。
窓から見える景色がだんだん雄大になってきている。
しかしガードレールなさすぎ。あっても低すぎ。「自己責任」という言葉が頭をよぎる。
ここらでそもそも、何でこういうことになってるのか書きますかね。やめときますかね。書きますね。談話ふうに。

バーニングマンのことはネットで知って。ええ、マガリスギ.comで。
辿りついた経緯は忘れましたよ。偶然だった気がします。
で『砂漠の真ん中で1週間乱痴気騒ぎ?!マジですか!?イカレてますね!』と衝撃を受けまして。
それを去年の8月3日、あー13ヶ月前ですか、
ジャパンレプタイルズショーが始まるまでの時間潰しに入ったマンガ喫茶のマシンで
おしゃまさんに見せたら盛り上がりまして、で、
そうこうするうちこうして行くことになったわけです、はい」

街が見えてきた。リノだ。カジノの街だ。カジノつきのホテルばかりだ。
さてどこが分かりやすく、そしてこのでかい車を停めやすいだろう。
いろいろ思案してから、結局おしゃまさんがその辺にいた南米系のあんちゃんに聞くと、
親切なことに道案内までしてくれて郵便局の駐車場に駐車。あーわざわざありがとうござっす。
しかし郵便局に公衆電話がない。でかいのに。
仕方なく隣の車用エアコンガス屋さんか何かの事務所で頼んで電話借りて連絡。
さんざん待たされて、昨日の緊急ダイアル担当が引き継ぎに何も伝えてなかったということがわかる。
いやいやいや、何を言っておられますか。
するとその上司だという人が
「これ以上お客様のお時間を取らせても何なのでそのまま旅をお続けください」と言っている、という。
だめだこりゃ。もういい。
事前にプリントアウトしといたマガリスギ.comのリノの地図を見ながらショッピングモールに移動。

おおこれぞショッピングモール。
地上がゾンビで溢れたら真っ先に駆けつけたい感じ。
そこでガシガシ買出し。
まず水。
バーニングマン事務局推奨は一人一日2ガロンとのことで多めに見積もって20ガロン強。
1ガロンは3・8リットルでお考えください。1ガロン1ドルくらいです。
残念なことに5ガロン入りも3ガロン入りもありません。なもんで4ガロンにできません。
食料は思いつくかぎり。パンにハム、野菜に果物、冷凍食品、缶詰、パスタ。牛乳、豆乳、コーヒー豆。あと調味料に氷。
生活用品もジップロック、ゴミ袋、ラップにトイレットペーパーにキッチンペーパー、ウェットティッシュ。
もはや引っ越してきたのかって勢いに。
冷蔵庫と電子レンジとオーブンがあるのをいいことにえらいことに。これじゃ普段より贅沢だ。おかしな話だ。
炊飯器がないから米は買わなかったって感じだ。売ってないけど。
ひとやすみ。A&Wで食事。

日本では沖縄にだけあるというハンバーガーチェーン。
すごくつまらなそうな表情のスパニッシュ系の女子店員。高校生のバイトか。スマイル有料だ。

しかしオレンジジュースの色がすごい。
味もすごい。舌がピリピリする。
自転車を探し求め、スポーツ用品店で見つけた折り畳み式のにする。
二人乗り用に荷台も。
ついでに成田で失ったランタンのボンベを探す。ない。コールマンのしかない。
近くにいた若い白人店員に見せても、メーカー名を聞いたことすらなさそう。
箱から出しても見てみても、コールマンのボンベとは穴が合わない。合わないというか、穴がない。接続方法が違うのか。
するとその白人店員、レジにいたイタリア系店員に
「なあ、このボンベ、ここんとこに何かで穴開ければいいかなあ?」
いやいやいや。そんなことないから。って聞くほうも半笑いかよ。ああ全員半笑いに。
わかった。探すのは諦める。でもランタン一式を買う気にはなれん。いいや。懐中電灯で済まそう。
教訓「何か買うならコールマンのにしとけ」。
半笑いのまま店を出る。半苦笑いだったかも。
すっかり暗くなった。もういいだろう、出発だ。
フリーウェイに出てガンガン走る。夜の道にもだいぶ慣れた気が。気のせいだ。慣れたつもりは危ない。
フリーウェイから一般道へ。
そうこうするうち、暗くてよく分からないが、道路の両脇は何もない荒地になったようだ。背の低い草しか生えてないっぽい。
車の前を横切る小さな影。何だろう。ネズミみたいな大きさの動物。時々轢かれて死んでる。
制限速度が落ちてくる。町が近い。ニクソンという町を通過。
長い車列だ。赤いライトが延々と。これみんなバーニングマン行きかぁ。
そろそろ給油をしなければいかん感じだが…エンパイアという町のガススタはセルフではなく、かつ事務所も閉まってしまっている。
でも一旦停めて外に出てみる。
ぐっと冷えている。長袖じゃないとちょっと寒いくらい。着よう。
隣の雑貨屋は開いているけどそこのATMのような機械でお金を下ろすのがままならない。
暗証番号が違うとか何とか。おかしいな。小銭で石鹸だけ買う。
ここまで来るとレジ脇でバーニングマンのカレンダーを売ってたりする。
再発進。どんどんガソリンがなくなっていく。でも人家すらない。
もう無補給のまま現地入りするしかないかなあと思っていると、
最後の町ガーラックにセルフのガススタがあった。助かった。満タンにする。
そしてとうとう、真夜中といってもいい頃、ブラックロックデザートへ到着。
舗装された道から分岐している未舗装の道。看板が立っている。この先が会場だ。

移動式の照明がいくつも立っている。入り口まで渋滞だ。
砂がひどい。風で舞っている。濃い霧のようだ。ドア開けた瞬間車内は砂にまみれるな。開けたくないな。
右前を行くピックアップトラックの黒人の兄さんは窓も何も全開だ。豪快だ。
ゲートに近づく。合板を組み合わせて作ったような感じのゲートだ。何人か若者が立っている。入場係か。
近づいてきたのは痩せた白人の学生ふうの兄ちゃん。『トレインスポッティング』の主人公の友人、シックボーイみたいな感じ。
プリントアウトしておいた「入場料金は振り込んであるよ」証明書を見せると、
「あー一旦Uターンして、ボックスオフィスに行ってちょうだい」と。
言われた通りUターンしてプレハブみたいなボックスオフィスへ。窓口が五つくらい。

チケットの現物入手。緑色でキラキラしている。
も一度列に復帰。門をくぐる前にさっきのとは別の門番の係の兄ちゃんが「車の中を確認するよ」と言う。
誰か中に隠れてないかチェックするんだろうか。まあいいや。確認してけれ。
あああと、「デジタルビデオカメラは持ってるか?」と聞かれたな。持ってなかったけど。許可なしではマズいのか。
そして次のゲート。何やらかなりハイになっている様子の二人組がやってきて、クイズを出題するよ、という。
クイズかあ。しかも英語の。わかりそうもないな。スフィンクスみたいだな。
そもそも問題がよくわからない。
問「パーティーに必要な三つのものはなーんだ?」(確かそんな感じのことを言った)
「じゃあヒント言うよ、ペー、パー…」
いや、わからない。
うやむやのうちに終わってしまった。微妙に無念だ。
そしてブラックロックガゼットという新聞と、「WHAT WHERE WHEN」というパンフレットをもらった。
前を行く人が鐘を叩いて何か叫んでいたので、あれは何かと聞くと、君らはここ初めてかと逆に聞かれ、
そうだと答えると、初めての人間はあれを叩いて「自分はバージンだ」と叫ぶのがしきたりだ、というので、鐘を叩いて叫んでおいた。
そういえば「バージンという言い方は男に対しても使えるものだ」と『パタリロ!』でバンコランも言ってたな。
車に乗り込み、順路を徐行する。
まずは会場内の居住区域のどこかに駐車し、落ち着くことに。
区域内はバームクーヘンみたいになってて、地面にロープを張って区分けされている。
放射状に通っている道にはそれぞれ、時間の名がつけられている。
バーニングマンを中心にして真南に伸びる道が「18:00」というように。
弧を描く道には神話の登場人物の名前かなんか。
その範囲で先約のない場所ならば、どこにキャンプをしてもいいのだ。

こんな感じだ。
円の真ん中がバーニングマン
円の中にはキャンプできない。
ピンク色の区域は先約あり。運営組織とアート集団が何かする場所。
「17:30」と一番外側の「sedna」の交差点そばに駐車。
折りたたみ自転車を箱から出して組み立て、一人でさっと見て回ることに。
おしゃまさんは就寝。
ハンドル部分に100円ショップで買ったライトを付け、外へ。
周りは同じようなキャンピングカーと脇にテントを張った乗用車ばかり。暗い。
ライトのスイッチを入れる。空中を舞う砂が浮かび上がる。深海を探査しているようだ。
ゆっくりと居住区域を抜け、中心部に近づいてみる。
バーニングマンが遠くに青く光っているのが見える。
すぐ寝るつもりなので、どこにも近づかず、あくまで様子見。